大多数の歯科医師はトレーニング・診療中に腰や背中の痛みを経験しています。歯科大学を卒業し、10年経った歯科医の62%が腰痛の持病を持っていると言われています。腰椎部分をひねり無理な姿勢を長時間続けることで神経を圧迫して椎間板ヘルニアなどの病気を誘発している恐れがあるのです。
歯科診療に最適な姿勢とは
人には作業のしやすい姿勢というものがあり、食事や運転、読書など、人は自然とその姿勢をとっています。人は脊椎が重力に対応して垂直のとき、つまり第7頸椎点と第4腰椎点がほぼ垂直になる姿勢の時にもっとも安定した姿勢を保ちます。そこでわたしたちは、この自然に逆らわない、人として望ましい診療姿勢を提案します。それがpd診療です。pd 診療は、重力に対して垂直な姿勢で患者さんに水平に寝ていただいて診療します。これは診療する歯科医師だけではなく、患者さんにとっても自然で最適な受診姿勢といえます。
pd診療とは
pdとは、proprioceptive derivation (decision) の略ですが、歯科専門用語でもなく、他にも使われていない言葉です。直訳すると「固有感覚に基づく演繹」という意味で、意訳すると「人間を中心とした設計・配置」となります。具体的には物理的な動きや動線だけでなく、メンタル等も含め、全ての人に優しい診療環境ということになります。歯科治療では、口腔内で±0.2mmレベルの精度が求められる中、pd診療ではもっとも作業しやすいと言われる患者さんの上顎咬合平面-7°で治療を行うことができます。歯科医師、そして患者さんの身体に優しく、しかも正確な診断・治療を行うことができる最良の診療環境、それがpd診療です。
最良の診療環境に必要なこと
- 安定した状態で治療が行える術者ポジションを確立すること
- ミラーを有効活用すること
- 患者さんを水平に保ち、上顎咬合平面を-7°に保つこと
- 術者との連携を密にできるアシスタントポジションを確立すること
以上の4点が必要です。
モリタのスペースラインシリーズは、これらをカバーし、pd診療を最も有効に実践することができます。
下記の特設サイトでは、人間を中心に考える“pd”に基づく診療環境について、一人でも多くの方に理解いただくための最新情報をわかりやすく解説しております。
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