Case 1
湾曲根管 (上顎左側第一大臼歯)、 石灰化根管 (上顎左側第二大臼歯)
上顎左側第一大臼歯
近心頬側根の湾曲が強く、このような症例でのグライドパスはOGP2により行い、根管形成でのストレスを軽減させる。オーバーフィリングなく充填を終えることができた。
上顎左側第二大臼歯
術前のデンタルレントゲン写真では歯冠部歯髄の一部は確認できるが歯根部はほとんど歯髄腔が確認出来ない。石灰化根管にもOGP2の回転駆動は有効的で短時間でグライドパスが達成出来た。充填後では頬側根はS字カーブと曲率半径が4mm以下のSevereな湾曲根管となっている。
Case 2
狭窄根管 (上顎右側第一大臼歯)
前院にて歯髄保存を試みたものの、不可逆性歯髄炎に至った症例である。歯髄腔の狭窄が認められ、根管口探索は困難であった。MB2根を含めた4根に対してOGP2モードで穿通、グライドパスを行った後、OTRモードに切り替えて拡大形成を行った。4根管で穿通から最終拡大号数までの根管形成にかかった時間は7分程度であった。
Case 3
穿通があきらめられていた症例 (上顎左側第二大臼歯)
過去の根管治療において完全に穿通があきらめられていた症例の再治療症例。根管口の再明示後、OGP2モードでマイクログライドパス、グライドパス、拡大形成を行った。MB根管、DB根管はいずれもS字型に湾曲しており、特にMB根管は手用器具だけでは治療時間が著しく長くなり、難易度は極めて高い根管であると考えられる。拡大形成完了までに要した時間はMB根管は6分、DB根管は5分、P根管は3分、全3根管で14分であった。
症例を提供いただいた医院様での一例です。
症例提供 : 牛窪敏博先生(U'zデンタルクリニック) 岡本基岐先生(大阪大学) 外賀泰先生(KIX DENTAL OFFICE)