正しい診断・評価を支援する高解像度画像が世界的にも有名なコーンビームCT装置、Er:YAG(エルビウムヤグ)レーザー装置など、診断から治療まで、モリタ製作所には歯周治療を行うための充実した製品ラインナップがあります。
ワークフロー
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診断と治療計画
モリタが歯周療法の診断・評価にご提案するのは、鮮明で高解像度な画像が世界的に有名なコーンビームCT装置です。
得られる画像は歯周ポケット・歯根膜・歯槽骨を鮮明に表示し、歯周疾患・インプラント経過不良(インプラント周囲炎を含む)や治療計画の評価を完了させることができます。8ヵ月前に上顎左側第一大臼歯の歯内療法を受けた患者さんの臨床例:
患者さんは歯内療法を受けた後も症状が続いていた。臨床検査と根尖周囲のX線写真ではこれといった特徴は確認できず、歯槽骨、歯槽硬線、歯根膜腔、上顎洞底は正常と思われた。
3D Accuitomoで精査すると、重要な発見が2点あった。
上顎左側第一大臼歯(白矢印)の近心頬側面に充填されていないMB2(第4根管)が存在した。重要な点として、持続性の根尖周囲疾患と歯根膜腔の拡大は同一箇所(近心頬側面の根尖)で確認することができる。また、上顎左側第一大臼歯の近心・遠心面には3方向の垂直的歯周欠損が見られ、根分岐部では歯周骨の吸収を確認することができる(黄矢印)。
Case Courtesy of Sotirios Tetradis, DDS, PHD, Professor, Chair of the Section of Oral and Maxillofacial Radiology, UCLA School of Dentistry
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治療
痛みの少ないレーザー治療
モリタ製作所が歯周療法の治療にご提案するのは、痛みと振動が少なく人にやさしいレーザー、Er:YAGレーザー装置です。多くのレーザー波長の中で、歯科医療にEr:YAGレーザーが最もふさわしいと言われる理由は、水への高い吸収性にあります。Er:YAGレーザーは、水を含んだ生体組織に対する蒸散能力が高く、表層にのみ反応が起こり、熱の発生が微小なため、痛みが非常に少ないという特徴があります。
多くの使用目的と効果・効能が薬事承認
硬組織疾患、歯周疾患、軟組織疾患のさまざまな使用目的と効果・効能が薬事承認されています。
硬組織疾患 (効果:蒸散)
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う蝕除去
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くさび状欠損の表層
歯周疾患 (効果:切開・蒸散)
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歯周ポケットへの照射
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歯石除去
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ポケット掻爬
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歯肉整形
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フラップ手術
軟組織疾患 (効果:切開、止血、凝固、蒸散)
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小帯切除
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歯肉切開・切除
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口内炎の凝固層形成
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色素沈着除去
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経過観察
手術・治療後の経過観察にはコーンビームCT装置(Veraview X800、Veraviewepocs 3D R100、3D Accuitomo F17)が優れています。高解像度な画像に加え、モリタの装置には「X線量低減モード」等、患者さんを保護する機能が複数搭載されていますので、医師は必要に応じて経過観察のX線写真を安心して撮影することができます。
撮影領域(FOV)Φ40×40mmでは、照射線量は標準パノラマX線撮影2回分よりも少なくなります。左の臨床画像は、骨再生誘導法(GBR)から6ヵ月経過後のインプラント部をコーンビームCTで評価したものです。
Case image courtesy of Erika Benavides, DDS, PhD, Clinical Associate Professor and Hector Rios, DDS, PhD, Assistant Professor - Department of Periodontics and Oral Medicine, University of Michigan School of Dentistry.